BLOG

震災から3年

 今日はあの大震災から丁度3年。あの日から随分と世の中の色々なことが変わった。世の中の空気が変わったような気がする。

 今日のテレビは、震災がらみの番組や話題が多い。
 今朝見たテレ朝系のモーニング・バードでは、気仙沼のご及川ジーンズという会社の及川秀子さん(67)を取り上げていた。
 ご主人に先立たれて、自分が社長になり、ジーンズ生地を作っていた及川さんは、震災で車ごと津波に流されそうになり、九死に一生を得たが、家も何も失い、残ったのは高台にあった工場だけ。そこを被災者のために避難所として提供した。
 復興のためには、工場を再開し、雇用を生み出すこと、と思い、まず漁師さんから頂いた、不要になった大漁旗を素材に、そのデザインを生かしてバッグを作り、その最初に作ったバッグは、被災者たちにタダで配った。殆どの私物を失った人たちが、震災以来初めて得た私物だと喜んでくれた。
 今まで捨てられていた、アワビの貝殻からボタンを作り、サメの皮をなめし、捨てられた漁網を使ってバッグを作った。その制作も職を無くした漁師さんたちに頼み、彼らに職を与えた。
 麻糸でジーンズを織り、今までにないジーンズを生み出し、エドウィンなど有名メーカーに納めるようになった。
 自らは6畳と4畳半の仮設住宅に住みながら、復興のために、雇用を創出するために働き続ける及川さんの言葉が凄い。
「人生は何度でもやり直しがきく」

 僕も去年から新しい生きがい(喜多三)を見つけ、残りの余生のライフワークと思っているが、壮絶な体験をした人の言葉は、やはり重みが違う。
 味わった苦難、絶望が深ければ深いほど、ポジティブな人の生きる力は、より強く高まるのだろう。ポジティブな人って素晴らしいな。(九)

 

2014/03/11   KITASAN