山口淑子さんがお亡くなりになりました。
山口淑子さんは古関裕而の曲を2曲レコーディングしています。
ひとつは古関裕而が採譜・編曲した「五木の子守唄」です。五木の子守唄は熊本県の人吉地方に伝わる伝承の子守唄で、様々なバージョンがありますが、古関裕而採譜・編曲の三拍子のバージョンが最もよく一般に知られている五木の子守唄です。
これは昭和27年に「花は何の花」というタイトルで山口淑子の歌で発表され、NHKで放送されたり、映画でも使われ、勿論レコードにもなっています。このレコードの裏面は「花の命を誰が知る」という曲で、やはり山口淑子の歌唱ですが、どんな歌なのか、これから調べるつもりです。
そのうち喜多三で披露出来るかもしれません。
山口淑子は1920年に中国撫順で生まれ、その後奉天(現在の瀋陽)に移り、そこでイタリア人オペラ歌手マダム・ポドレソフに声楽を習い、また戦後日本に帰ってきてからはベルトラメリ能子に師事して本格的なクラシックの歌唱法を身に付けています。
そして昭和24−25年に、東郷静男作・演出、古関裕而作曲のラジオ放送のための創作オペラ「朱金昭」「トゥーランドット」「チガニの星」に藤山一郎と古関金子(私の母)などと共に出演しています。残念ながら、この放送の録音テープはアメリカに送られた記録はあるものの、現在は所在不明で聴くことは出来ません。これらのオペラの歌も今後調べてみたいと思っています。
山口淑子の代表曲「蘇州夜曲」はSUZUの大好きな歌でもあり、つい先日の我々のライブでも取り上げました。
今日はその我々の演奏ですが、山口淑子を忍んで「五木の子守唄」と「蘇州夜曲」の2曲をYoutubeにアップしましたので、聴いて下さい。
「五木の子守唄」(http://youtu.be/i7cJU6aK7dc)は、2013年9月23日に武蔵小山のCafe Againで行われた喜多三ライブ「誰も知らない古関メロディー 誰もが知ってる古関メロディー 其之弐」での収録、
「蘇州夜曲」(http://youtu.be/yQXi0jgLsN8)は、2014年8月10日、やはり同じAgainで行われた喜多三ライブ「古関裕而VS ??」での収録です。
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