BLOG

『エール』 VS 本当の話―6 食べ物の話1

『エール』 VS 本当の話―6 食べ物の話1

 

八丁味噌と納豆とちくわと饅頭

 

(写真はヤマサのちくわと柏屋の薄皮饅頭)

 

ヤマサのちくわ.jpg   薄皮饅頭粒あん.jpg

 

『エール』では、音の作る八丁味噌を使った料理に裕一がへきへきするシーンがありましたが、実際のところ、私の記憶にある限りでは、父は喜んで八丁味噌も食べていました。

尤も僕が覚えている頃は、二人はすでに結婚して20年近く経っているわけですから、

新婚の頃とは違って、新しいウチの味が出来上がっていたのだと思います。

裕一が音に当てつけて納豆を食べるシーンもありました。

父は納豆は好物でしたが、母が食べていたかどうか、実はあまり記憶が定かではありません。嫌っていたという記憶もありませんが、考えてみると、朝ご飯を家族で一緒に食べた記憶は、お正月とか、夏休みの旅先での記憶はありますが、普段の朝ご飯の記憶は、僕は寝ぼすけで、いつも学校に遅刻しそうで、朝飛び起きて、ひとりでご飯をかきこんで、母の作ってくれた弁当をランドセルに放り込んで、飛び出して学校に行っていたことしか覚えていず、朝何を食べていたかもあまり覚えていません。あまりに日常的に食べているものばかりだったと思います。ご飯、味噌汁、納豆、海苔、たまごなどなど。家で父母と一緒にゆっくり朝食を食べた記憶は、あまりありません。だから母が納豆を食べていたか、食べなかったか、特に覚えていません。ちなみに私の学校は私立で給食は無く、いつもお弁当を持って行きました。ほとんど母が、たまに姉が作ってくれていました。

 

それから音がおやつに、ちくわをかじっているシーンがありました。

先日お会いしたある雑誌の女性編集者の方は、「豊橋ではちくわをおやつ代わりに食べるのですか?」と驚いていました。

おやつ代わりに食べるのが普通かどうか、私は知りませんが、母が豊橋に行ったときのお土産はいつもヤマサのちくわで、子供の頃ちくわと言うと、おでんなどで煮込んだものしか東京ではなくて、生で食べれるヤマサのちくわは、美味しく、そして滅多に食べれなかったので(今ではいくらでもお取り寄せ出来ますが)、貴重でした。そして小腹が空いたときなど、おやつ代わりに食べていました。私にとっての豊橋の味と言ったらヤマサのちくわです。

余談ですが、豊橋市の「朝ドラ実現を目指す会」の会長はヤマサの社長さんでした。

 

また音の母の関内光子(薬師丸ひろ子)が、裕一の父の古山三郎(唐沢寿明)の口に薄皮饅頭を押し込むシーンもありました。あのシーンはアドリブらしいですが、それはともかく薄皮饅頭は、言うまでもなく福島の銘菓です。本店は郡山ですが、福島市内にも2,3支店があり、どこも試食や無料のお茶やコーヒーなども飲める、素敵なお店です。

 

食べ物の話は、これからもドラマの中にも出てくるでしょうし、キリがないので今回はこの辺でやめておきましょう。

来週からはいよいよ父の作った曲が流れるようです。

(九)

2020/05/16   KITASAN